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ドローンによる宅配に期待を乗せて 今治の離島で配達実験始まる


ドローンによる宅配に期待が集まる中、国の指定を受けた今治市で、ドローン(小型無人機)による宅配実証実験が行われました。

「国家戦略特区」に指定

国の「国家戦略特区」の指定を受け、ドローン(小型無人機)を使った宅配実証実験が10月26日行われました。ドローン(小型無人機)を使って、食料品などを住民に配達する宅配実証実験が行われたのは愛媛県今治市の大三島。2016年、今治市が地域限定で規制緩和を行う国の「国家戦略特区」に指定されたことを受けたことによります。今治市が受けた規制緩和というのは、大小さまざまな島がある地域「島しょ部」でのドローンを活用した買い物支援で、離島や山間地域の高齢者は、このドローンによる宅配に期待を乗せています。

国家戦略特区の規制緩和を活用し、離島や山間地域の買い物支援に役立てるために、中国電力の情報通信子会社、広島市に本社を置く「エネルギア・コミュニケーションズ(エネコム)」とともに実験を始めた楽天の”安藤公二”常務執行役員は「3年内の実用化を目指したい」と話します。

離島での宅配実証実験

10月26日午前10時すぎ、スマートフォンを使い宅配センターに連絡を入れます。大三島東部の上浦町・盛地区の住民が、ピーマン、なす、ミニトマト、を注文。注文データが送信されると500グラムほどの荷物を積んだドローンが配送拠点の盛浄化センターを離陸。高度30メートルの位置を保って海上を飛行します。注文を受けたドローンは約5分で受取場所に到着し、注文をした島の住民は無事野菜を受け取りました。離着陸した地点は直線距離で約600メートル、海上移動により実際の飛行距離は約1.7kmだったといいます。

実験場である愛媛県今治市、大三島の上浦町の9月末の人口は2863人で10年前と比べて約2割減少しています。注文した景浦文則さん(66)は「過疎化や高齢化が進む中でこうしたサービスは交通弱者の支えになる」と語りました。

6枚羽根のドローン「天空(てんくう)」

 

実験は、広島県と今治市が指定を受けた国家戦略特区の規制緩和を活用して行われています。ドローンの機体には楽天が千葉県のゴルフ場で実用化を始めた配送サービス「そら楽」に使った6枚羽根の「天空(てんくう)」を使用、また撮影された画像の送受信などを担うのは、中国電力の報通信子会社エネルギア・コミュニケーションズ(エネコム)。10月には電波の干渉が少ない5ギガヘルツの周波数帯を使う免許も取得しており、高周波数帯の電波を活用すればドローンに積んだカメラで撮影した高画質な画像データをリアルタイムで受信でき、位置や障害物の確認にも役立つといいます。

今回の実証実験ではカメラの不具合でドローンから撮った画像の送受信はできなかったそうですが、エネルギア・コミュニケーションズ(エネコム)の熊谷鋭社長は「今後、ドローンで得たデータや情報通信技術(ICT)を組み合わせ、様々な分野に応用させる」と話します。

今後の期待

高齢化の進む離島の住民らにとってドローン実用化への期待は非常に大きいといいます。人口や商店が減少する中、車を持たず生活物資の購入に不自由する高齢者は多く、インターネットで購入した商品が空から近隣に届くようになれば遠出して買い物せずに済みます。

愛媛県今治市の菅良二市長は「地域活性化に向け様々な使い道や方向性を試したい」と語り、楽天などは広島~愛媛を結ぶ、しまなみ海道地域の離島で早期の実用化を目指し今後も取り組みを続けます。

まとめ 

離島の住民等がインターネットによる買い物をするようになれば、ドローンを使った宅配に挑む企業には事業拡大にもつながり、運送会社ではドローンが運転手不足の解決策になるかもしれません。企業にとってコスト削減やビジネスチャンスに繋がる可能性も十分期待できるというものです。ただ、問題は飛行距離を長くした場合、現在の飛行ルールではドローンを飛ばす操縦者や監視者が目視する必要があり、このルールでは離島間や本州・四国から離島まで飛ばす際には、大きな手間とコストがかかってしまい実用化に向けては新たな技術や規制の緩和も必要になってくるとのこと。楽天の、”安藤公二”常務執行役員は「東京五輪には都市部でも実用化できる環境をつくりたい。国や関係者と話し合い、ルール作りに取り組む」と語りました。