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「リンゴワイン」を開発した安曇野市商工会

リンゴワインを開発した、安曇野市商工会とワイン製造のあづみアップル(安曇野市)は10月27日、安曇野市産のリンゴを原料にした「若摘みりんご」ワインの販売を始めました。

摘果リンゴを有効活用

「リンゴ」の果実品質向上や樹勢維持のため、つぼみや花の時点で不要なものを摘み取っている栽培過程で取り除かれたリンゴを、摘果リンゴとよびますが、それを有効活用して開発されたのがリンゴワイン。ワインの健康効果としてよく取り上げられ、抗酸化作用があるとされるポリフェノールの含有量が、同社従来品のリンゴワインに比べ2.8倍あり、500ミリリットル入りの価格は1350円で初年度は800本の販売をめざします。

摘果リンゴはピンポン玉くらいの大おおきさですが、1個あたりで通常のリンゴの10倍のポリフェノールを含みます。摘果リンゴだけでワインを製造すると苦みが出るため、通常のリンゴ80%、摘果リンゴ20%、の割合でブレンド。酸味がありまろやかな味が特徴で、アルコール度数を7%に抑えて飲みやすくしています。安曇野市が国から受け取った地方創生加速化交付金50万円を利用し開発を進めました。

10月27日から安曇野市内の観光施設、スイス村ワイナリーなど3カ所で先行発売されます。11月からは安曇野市内の酒販店や道の駅、宿泊施設のほか、東京都内の長野県産商品のアンテナショップ、銀座NAGANOでも販売を予定しています。

ワインは低糖質、ポリフェノール以外にも効能血圧を下げ、腸内環境を整える

 

今、ワインが大人気。実はここ数年「第7次ワインブーム」といわれ、日本のワインの消費量は過去最大を更新しているといいます。今なぜ、ワインが大人気なのでしょうか? その背景には、安くておいしいワインが手軽に入手できるようになったという事もありますが、忘れてならないのが「健康にいい」というイメージです。「せっかく飲むならカラダにいいものを」と考える人は多いはず。ワインの健康効果というと、赤ワインに含まれるポリフェノールが脚光を浴びていますが、実はワインにはそれ以外、さまざまな健康効果があり、知られざるワインの健康効果についても紹介したいと思います。

日本は今、過去最大のワインブーム

現在日本のワイン市場は、過去最大の大ブームになっており2012年以降、国内の消費量は過去最大を更新中です。赤ワインに含まれるポリフェノールの健康効果が大々的に取り上げられて爆発的な大ブームになった1990年代後半、これが第6次ワインブーム。しかしこのブームは1999年以降、徐々に落ち着きを見せ、その後の消費量は減少傾向となりました。その後、リーマン・ショック後あたりから、消費量が再び増加に転換、2012年の年間消費量は第6次ブームを超え現在に至り、今は「第7次」ワインブームの真っただ中にあります。

ワインブームの主眼は「健康」にシフト

今、ワインが大人気を博している背景としては「健康」が一番にあげられます。ワインは他のお酒に比べても、「健康にいい」というイメージが定着しており、「どうせ飲むなら、カラダにいいものを」と考える人は多いはず。以前は「特別なときに飲むちょっといいお酒」としてのワインでしたが、今は健康のために日常的にワインを飲む人が増えているといいます。食文化の歴史に詳しい著述家の速水健朗氏も、ワインブームを先導した要因が、以前は「ステータス」でしたが、今では「健康」へと変化したと指摘しています。

ワインの主な健康効果

・動脈硬化や心疾患の予防(抗酸化作用)
・認知症の予防
・糖質が他の醸造酒に比べて少ない
・利尿効果があり、新陳代謝を活発に
・血圧を下げる効果
・腸内環境を整える効果
・大腸菌、サルモネラ菌に対する抗菌力
・ピロリ菌の殺菌効果

ワインには腸内環境を整える効果も

ワインの味わいの特徴の一つに、酸味があります。この酸味の基となっているのが、ワインに多く含まれる酒石酸、乳酸などの有機酸。これまでワインの健康効果についての論文を数多く発表してきた山梨大学ワイン科学研究センターの佐藤充克(さとう・みちかつ)教授 は「酒石酸、乳酸などの有機酸には、腸内で悪玉菌の生成を抑え、善玉菌を活性化させる働きがあります。つまり、腸内環境を整える効果が期待できるのです」さらに、ワインに豊富に含まれるポリフェノールも腸内環境を良くするのに一役買っており「ポリフェノールは、分子が大きく腸でなかなか吸収されません。実は、腸内にいる善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌はポリフェノールを食べて増殖するのです。つまり、ポリフェノールには食物繊維をとるのに近い効果があり、便秘予防などの効果が期待できます。ポリフェノールが多い赤ワインの方がより多くの効果を期待できます」と言います。

ワインは低糖質! 醸造酒の中でも圧倒的に少ない

お酒は飲みたいが健康にも配慮したい――そんな人が気にする大きなポイントが「糖質」。最近は、パンやラーメンから甘さが決め手のスイーツに至るまで、あらゆる食品で「低糖質」「糖質制限」が空前の大ブームとなっていますが、メタボが気になるビジネスパーソンも、仕事帰りや自宅の晩酌のお供に飲むなら、低糖質のものにしたいと思っている人も多いはず。「あまり知られていませんが、ワインは醸造酒の中でも圧倒的に糖質が少ないお酒です。糖質を気にする方はワインを選ぶといいでしょう」と、佐藤教授は話します。

また、赤ワイン、白ワインに含まれる糖質は、日本酒、ビールなど他の醸造酒にくらべ60%から3分の1程度と低く、「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」(文部科学省)によれば、赤ワイン、白ワインの糖質は、純米酒と本醸造酒、ビールでは淡色とスタウトなどタイプによって異なりますが、他の約60%から3分の1程度。糖質が少ない食品として知られるシイタケ(菌床栽培・生、)と同等の数値になっているとの事。

しかし、通常のワインの原料は果物のブドウ。ブドウは糖度も高く、ブドウのジュース(ストレート)の場合は、100グラム当たり14.4グラムも糖質を含んでおり(日本食品標準成分表2015年版(七訂)より)。それなのになぜワインの糖質は高くないのでしょうか?。佐藤教授は「ブドウに含まれる糖分はアルコール発酵により、分解されエタノールになります。この発酵過程でほとんどの糖分が消費されるため、ワインの糖質は少なくなるのです」と説明します。なお、実際にワインを飲むと、甘口のデザートワインではない通常のワインでも甘さを感じるものが少なくないが、佐藤教授によると「うまみ成分であるアミノ酸が多く含まれているから」だといいます。

※ワインは低糖質だと説明していますが、貴腐ワイン(ソーテルヌなど)やアイスワインなどの甘いデザートワインは糖質を多く含んでいます。デザートワインを食事と一緒に大量に飲むということは通常あまりありませんが、糖質を気にする方は気を付けたほうがいいでしょうとの事。

糖質の量だけでいえば、焼酎やウイスキーは0(ゼロ)グラムと断トツに低いが、トータルのカロリーで比較すると、焼酎は100グラム当たり146~206キロカロリー(単式か連続式蒸留かで異なる)、ウイスキーは237キロカロリーなのに対して、ワインは赤白共に73キロカロリーと低い。ワインは全体のバランスがとれたお酒といえます。

適量のワイン摂取が血圧を下げる

注目のワインの健康効果として佐藤教授は、「血圧を下げる効果」と「腸内環境を整える効果」に注目します。「適量のワインは血圧を下げる効果が期待できます」と佐藤教授。「イギリスのリバプール・ジョン・ムーアズ大学の研究者が、6000人を対象に、運動、食事、肥満度と血圧の関係を調べたところ、ワインを多く摂取する人は血圧が統計的に有意に低かったという調査結果が出ました。一方、ビールの場合は血圧は上昇しました」(佐藤教授)。この調査では、ワインを飲む人の中で1日約250ミリリットル程度たしなむ人が最も血圧が低いという結果が出ています。ただ、ワイン1日約250ミリリットル以上になると、血圧は上昇しました。

なぜ、ワインに血圧を下げる効果が期待できるのでしょうか?。佐藤教授は、「ワインにはカリウムが多く含まれています。カリウムには、ナトリウム(塩分)を体から排出する働きがあります」と説明。赤ワインの場合、ワイン100グラム中に110ミリグラム、白ワインの場合は60ミリグラムのカリウムを含んでいる(日本食品標準成分表2015年版(七訂)より)。日本酒(5~7ミリグラム)やビール(34~65ミリグラム)より豊富に含まれています。


佐藤充克(さとう・みちかつ)教授

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山梨大学ワイン科学研究センター客員教授・農学博士。東北大学農学部卒業後、メルシャン入社。東京大学農学部、カリフォルニア大学デービス校を経て、メルシャン酒類研究所・所長に就任。赤ワインのポリフェノールの研究を進める。NEDOアルコール事業本部、研究開発センター所長、山梨大学大学院ワイン科学研究センター、ワイン人材生涯養成拠点・特任教授、山梨県果樹試験場・客員研究員などを歴任。ワイン及びポリフェノールに関する論文多数。