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東京五輪ボート会場の見直し問題、選手側は埼玉を推している?

2020年東京五輪ボートとカヌー(スプリント)会場の見直し問題で、選手側からは埼玉県戸田市にある「彩湖」を推す声が多く上がっているといい、現場は「彩湖にも目を向けて!」と訴えています。

 競技の主人公はアスリート。なぜ「彩湖」を推す?

東京五輪ボート・カヌー(スプリント)会場見直し問題で、東京都の調査チームは、東京・臨海部の「海の森水上競技場」から宮城県登米市戸田にあるボート会場に変更することなどを提案。10月12日夕方、東京都庁では、宮城県の村井知事と東京都の小池知事が会談し、村井知事が東京都の提案を歓迎する意向を伝え、選手村の宿泊施設は震災で利用した仮設住宅等を再利用することや東京五輪後のボート場を「全国高校総体の会場」としても毎年利用したい案などについて説明。また宮城県の村井知事は「整備費用は宮城県も応分の負担をしなければいけないと思っています。何もかも東京都や国にお願いする訳ではなく海の森より安くできる自信がある」と述べ小池東京都知事も、「4年後の大会は復興オリンピックを掲げるべきだ」としており、宮城県の村井知事が示した代替案について意見を交わしています。しかし競技団体である国際ボート連盟からは現在の計画をそのまま通す意見が出されているほか、大会組織委員会も「会場変更は選手の負担になる」などと指摘。小池東京都知事は、10月15日に宮城県登米市にある戸田ボート場を視察し、来日するIOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長とも10月18日に会談し、その後提案についての判断を示すとしています。

埼玉県「彩湖にも目を向けて」と現場の声

 

ゆれにゆれている東京五輪ボート会場の見直し問題ですが、その一方で埼玉県戸田市に、前回1964年の東京五輪でボート競技の会場となった戸田漕艇場近くに、荒川の調整池として造られた「湖」、淡水の湖なので当然、塩の影響などはなく風は静かで波の影響もない「彩湖」があります。現場のアスリートたちは「彩湖にも目を向けて」と訴えているといいます。「彩湖」に近い1964年東京五輪のボート会場(戸田漕艇場)戸田ボートコースには大学などのボートチーム約30団体が1964年東京五輪以降も艇庫を置き50年たった現在でも五輪の遺産が根付く残る場所でもあります。五輪(ボート・カヌー)5大会に出場した武田大作さん(42)は、以前からここ埼玉県戸田市の「彩湖」を推していました。「ボート界の財産として大会後も活用できる。宮城県登米市長沼にあるボート会場では2020年以降の青写真も描きにくい」と指摘しています。またカヌー選手にも練習拠点としてなじみがあり、五輪3大会に出場、現在は大学生らを指導する北本忍さん(39)は、「宮城県戸米市の戸田が会場では後輩たちが、東京五輪で他競技の選手と一緒の選手村に入れないのも寂しい」。海の森は淡水ではなく海水のためカヌーが傷みやすく、選手の間では「東京五輪後は多分使わない」との声が大半だといいます。日本連盟の成田昌憲副会長は「変更されるなら、宮城県の「長沼」より埼玉県の「彩湖」を希望する」と話しています。

 「彩湖」推進派と都の調査チームの試算の差?

 国際オリンピック委員会(IOC)もかつて、既存施設の活用を都に提案していました。しかし、東京都の試算では埼玉県「彩湖」の整備費は558億円で、海の森の519億円を上回っており整備費で最もかかるのがテレビ撮影用のカメラレーンのための仮桟橋140億円だったといいます。しかし国際ボート連盟の規定では、コースに十分な幅があれば特例で水上での撮影ができるとしており、先のリオデジャネイロ五輪でも仮桟橋は作らず、モーターボートから撮影していました。2020年東京五輪でも特例が認められれば、仮桟橋は必要なく埼玉県ボート協会は、90億円で整備できると仮試算しています。一方で、東京都の担当者はこの試算を「建設資材や人件費の高騰分を計算していない可能性もあるのではないか」と疑問視しています。また、埼玉県の「彩湖」は大雨で荒川が増水したときに水をためる調節池であることが課題ですが、管轄する荒川上流河川事務所の所見では「法的に絶対に使用不可というわけではない」との立場をとっています。五輪(ボート・カヌー)5大会に出場した武田大作さんは「<彩湖>推進派と、都の調査チームの試算があまりに差があるのも不思議だ。整備費の圧縮を図るなどして可能性を探ってほしい」と第三の道の実現に期待をかけています。